代襲相続を理解して、相続人を確定させる

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代襲相続

相続が発生したら、遺産の中身と相続人を確定させることが必要になります。法定相続人は、法律(民法)で定められています。子どもがいれば、第1順位で相続人になります。子どもがいなければ第2順位で父母(父母がいなければ祖父母)が相続人です。子どもも親も(祖父母)もいなければ第3順位で兄弟姉妹が相続人です。配偶者がいるときは、常に相続人になります。このように明確に定められているのですが、時として、これら相続人になる方が既に亡くなられている場合があります。そのようなときには、誰が相続人になるのかを、しっかりと確認しておきましょう。

※このコラムは2018年7月に公開した内容を一部編集し、リニューアルしたものです。

1.代襲相続とは?

民法は、本来であれば法定相続人となるべき方なのに、既に亡くなられているようなときに備えて、代襲相続という仕組みを用意しています。

代襲相続とは、法定相続人となるべき人が亡くなっていたら、その子供が相続人となれるというものです。ただし、配偶者と親(祖父母)については、代襲相続はありません。

 

更には、法定相続人が兄弟姉妹のときには、その子(甥や姪)までしか相続人となれません。甥や姪の子は相続人にはなれないので、気を付けましょう。

 

具体例での確認してみましょう。

1-1.親が亡くなったケース

たとえば、下図のような家族構成で母が亡くなったとき(夫、母の両親、母の祖父母、母の兄弟姉妹は既に他界されているとします)は、子A・B・Cが相続人になります。これが基本的な相続の関係です。

では、子Aが既に亡くなっているときはどうなるのでしょうか。

このときには、子Aに代わって孫Aと子B、子Cが相続人となるのです。子Aに代わって孫Aが相続人となるのが、代襲相続というものです。

 

父(亡)_______母

__________________
|        |       |
(亡)子A__配A    子B__配B    子C
|        |
孫A       孫B

ひ孫A

 

1-2.再代襲のケース

1-1.で確認したように母が亡くなったケースにおいて、子Aが既に亡くなっていると孫Aが代襲相続をすることができました。では孫Aも既に亡くなっていると、どうなるのでしょう。

このような場合には、ひ孫Aが代襲相続します。これを再代襲といいます。

 

1-3.独身の兄弟姉妹が亡くなったケース

次に子Cが亡くなったときを考えてみましょう。既に母は亡くなっています。また子Cは独身者ですから、相続人になれる配偶者もいません。したがって、第1順位、第2順位の相続人がいません。第三順位の兄弟姉妹だけが相続人です。本来ならば子A、子Bの二人が相続人です。でも子Aは亡くなっています。そこで代襲相続で孫Aが相続人となるのです。

では孫Aも既に他界している場合は、ひ孫Aが代襲相続できるのかというと、残念ながらこの場合には、ひ孫Aは相続人になれません。亡くなった方からみて、甥・姪までしか代襲相続人にはなれないので、その点が具体例1-2.再代襲のときとは異なります。

 

1-4.相続放棄

母が亡くなったとき、子Bが相続放棄をしました。この場合の相続を考えてみましょう。代襲相続をした孫Aと子Cが相続人となることは問題ありません。問題は、孫Bが相続人となれるのかというものです。ここでしっかりと確認しておかなければならないのは、相続放棄です。

相続放棄というのは、最初から相続人ではなかったことにする効果を持っています。つまり相続が発生したとき、すなわち母が亡くなったときから相続人ではないということです。最初から相続人ではないのですから、その子どもが代襲相続することはありえません。

このように相続放棄を正確に理解していれば、孫Bは相続人の子ではないので、代襲相続することはできないという結果が素直に受け入れられるのではないでしょうか。

 

2.養子の子が代襲相続できるか

養子というのは、法律によって親子関係を作り上げたものです。親子関係があるので、養親が亡くなれば、当然養子は養親を相続することができます。

では養親が亡くなる前に既に養子が亡くなってしまっている場合、養子の子は養親を代襲相続できるのでしょうか。 この問題を考えるにあたっては、養親と養子の関係はあくまでも法律が作りあげた親子関係だということをちゃんと理解しておきましょう。したがって、親子関係が出来上がる前に生まれた養子の子については、代襲相続はできません。養子縁組した後に生まれた養子の子は、親子関係が成立した後に生まれたので、代襲相続できることになります。

 

3.相続人廃除・欠格の場合の代襲相続

「被相続人の生命を侵害するような行為をしたり、脅迫により遺言書を自分が有利になるように作成または修正させようとしたりした場合」に「相続欠格」となります。 また、被相続人に対して「虐待」や「侮辱行為」をした場合にも、裁判所への申立てによって相続人としての権利を奪うことができます。 これらは相続放棄とは異なり、相続人と認めながらもその権利を奪うものです。相続放棄と違って、最初から相続人ではなかったことにするのではありません。したがって、廃除・欠格となった方の子は、代襲相続できることになります。

 

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